【アーツ反動判定】
【アーツ反動判定】は、アーツの行使によって行使者の鉱石病が進行するかという判定です。
鉱石病が進行しているほど、強いアーツを行使するほど、より鉱石病が進行しやすくなります。
ただし、アーツユニットを適切に使用している限り、この判定は発生しません。壊れたアーツユニットを使ったり、アーツユニットの限界を超えたアーツを使ったり、アーツユニットなしでアーツを使ったときに発生する判定です。〈アーツ〉技能判定を行った際、ディーラーの裁量によって判定を行うか判断します。
体内の源石が活性化するために起こる処理なので、鉱石病未感染のキャラクターには判定が発生しません。
判定方法
判定方法は【源石侵食判定】をそのまま使います。
危険度と上昇値は、〈アーツ〉技能判定の成功数によって決まります。
危険度
〈アーツ〉技能判定の成功数になります。ただし、ファンブルの場合は成功数の絶対値を2倍したものになります。
「アーツユニットによって反動の一部を受け止める」などの条件によって、ディーラーの裁量で危険度を下げることができます。
上昇値
アーツ反動判定の成功数分の面のダイスを1つ振り、その出目+1になります。
上昇値は時に驚くほど大きくなるでしょう。制御を超えたアーツ行使は致命的な結果をもたらすのです。
例
身体2、運勢3、侵食度33のキャラクターが、〈アーツ〉技能判定の成功数-2(ファンブル)でアーツ反動判定が発生した場合
- 生理的耐性は
2 + 3 = 5
- 振るダイスの数は
33 / 5 + 1 = 7.x
を切り捨てて7
- 判定値=〈アーツ〉技能判定の成功数になるが、ファンブルなので成功数の絶対値の2倍
|-2| * 2 = 4
7DM<=4
(10面ダイスを7個振り、4以下で判定)
- アーツ反動判定の成功数が
1
の場合、侵食度を1
上昇させる - アーツ反動判定の成功数が
10
の場合、侵食度を1D10+1
上昇させる
描写と処理の例
共鳴者のブレイズは龍門市内を歩いている最中、突然路地から出てきたレユニオンの戦闘員に襲われた。
とっさに手に持っていたチェーンソーで防いだが、アーツユニットにひびが入ってしまった。
レユニオンの戦闘員は奇襲が失敗したことに動揺しているのか、ブレイズの反撃から戦闘が始まる。
プレイヤーは、アーツによってチェーンソーを回転させ、そのまま斬りかかる宣言をした。
ディーラーは〈アーツ〉と〈武術:チェーンソー〉による組み合わせロールを指示し、まずプレイヤーはチェーンソーを回転させられるか〈アーツ〉技能判定を行う。
ブレイズの【精神】は5
で、〈アーツ:血炎〉技能レベルは2
だ。プレイヤーは 2
個の10面ダイスを振り、出た目は 1, 1 だった。判定値は 5 + 2 = 7
だが、クリティカルダイスが2個なので、成功数は4
、ミラクル成功だ。
予想外に強力なアーツを行使してしまい、さらにアーツユニットが破損していたため、ディーラーは【アーツ反動判定】を指示した。ただし、破損しているとはいえアーツユニットを使っているため、本来4
になる危険度を少し低く設定した。
アーツ反動判定(危険度3)
ブレイズの【身体】は6
、【幸運】は3
、〈侵食度〉は41
だ。6 + 3 = 9
が生理的耐性になる。41 / 9 = 4.x
を切り捨てた 4
に 1 を足した 5
個の10面ダイスをプレイヤーが振り、判定値 3
で、クリティカルダイスが2個、成功が1個、失敗が1個、エラーダイスが1個だった。判定の成功数は4
となり、ある意味なかなかの豪運だ。
上昇値は 1D4+1
となり、プレイヤーは4
面ダイスを1個振った。出た目は3
。プレイヤーは泣く泣くブレイズの〈侵食度〉を 3 + 1 = 4
上げた。ブレイズは慣れたように痛みに歯を食いしばり、文字通り火を吹きながら回転するチェーンソーを持ってそのまま敵に斬りかかる。
プレイヤーは〈武術:チェーンソー〉の技能判定を行い、これにも成功したため、ディーラーは通常ダメージに追加して 2D6
のダメージボーナスを提案した。